【動画&写真】ダンス技術を競う「全日本高等学校チームダンス選手権」全チームレポート!

2022.10.04 HIGH SCHOOL

<<小編成部門より

 

全チームレポート:大編成部門

 

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栄徳高等学校(愛知)
シリアスな曲調をやや変則的な音取りのHIPHOPで構成。大所帯の迫力!

 

福岡県立福岡講倫館高等学校
J-POPを使った楽しいナンバー。踊りと表情の揃い方が気持ちいい!

 

東京女子学院高等学校
ワンオクの名曲を激情的なダンスで表現。カラダを大きく使って目一杯の想いをブツけた!

 

関西学院高等部(大阪)
メデューサをテーマに呪術的なムードの作品。気迫漲るパフォーマンス!
3位

 

豊田大谷高等学校(愛知)
ギャル文化とHIPHOPを融合したチャーミングな作品。独自路線に今後も期待!

 

京都聖母学院高等学校
曲と対峙する独特な音取りとフォーメーション。ステージに花が咲いたような美しさ!

 

日本女子大学附属高等学校(神奈川)
次々に表情を変化させるクレオパトラがテーマ。多彩な群舞展開で魅せる!

 

樟蔭高等学校(大阪)
人工知能ロボットをテーマにした抽象的な作品。無機質な動きを繋いでシュールな世界観を作る!

 

沖縄県立知念高等学校
沖縄らしいパワーとエネルギーで、スケールの大きなダンスを展開!

 

大阪府立汎愛高等学校
森の中でホワイトタイガーが出会う様を、衣装とダンスで見事にストーリー展開!

 

大阪府立柴島高等学校
「柴島スタイル」と言えるパワフルなHIPHOP。群舞としてのグルーヴ力がピカイチ!
優秀賞

 

日本大学明誠高等学校(山梨)
スタイル系の音取りで叙情的に盛り上がり、明誠特有の爽快な感動を作る!

 

千葉県立幕張総合高等学校
体幹を使った力強い踊りでガンガンと音ハメ。パワーとチーム力で勝負!

 

北九州市立高等学校(福岡)
さまざまな技とアイディアで宇宙空間を演出。展開の多彩さで観客を引き込む!
優秀賞

 

叡明高等学校(埼玉)
カンフーをテーマにしたHIPHOP作品。小道具や飛び道具が繰り出される個性的な構成!
優秀賞

 

同志社香里高等学校(大阪)
高速ワックを武器にビートの強い曲で展開。迫り来る情念は同志社ならでは!

 

鎮西高等学校(熊本)
友情をテーマにワンオクの歌詞とシンクロするメッセージが感動的!
準優勝

 

愛知県立昭和高等学校
元ちとせの名曲を多彩な音取りで表現。柔らかな感動を呼び起こす作品!

 

神奈川県立海老名高等学校
初心者含むチームを構成でカバー。これぞチームダンスのHIPHOP!

 

山村国際高等学校(埼玉
一瞬でトイストーリーの世界へ連れ立ってくれる。ネタ落ちになっていないバランス感は流石!
審査員特別賞(ゆうき)

 

 

京都文教高等学校
個性とムードを活かしてソウルフルなストリート世界を創出。最高にFUNなステージ!
審査員特別賞(HANA)

 

桜丘高等学校(愛知)
余裕と遊び心が観客を楽しませるBE-BOP調のナンバー。

 

武南高等学校(埼玉)
目まぐるしい展開と衣装替えでエンターテインメントを創造。抜群の構成力と華やかさ!
優勝

 

精華女子高等学校(福岡)
王道的なソウルダンスに煌びやかな衣装が目を楽しませる!

 

小編成部門【結果】
優勝:三重高等学校
準優勝:桜丘高等学校(愛知)
第3位:武南高等学校(埼玉)
優秀賞:日本体育大学桜華高等学校(東京)/目黒日本大学高等学校(東京)/北九州市立高等学校(福岡)/仙台城南高等学校(宮城)/鎮西高等学校(熊本)

大編成部門【結果】
優勝:武南高等学校(埼玉)
準優勝:鎮西高等学校(熊本)
第3位:関西学院高等部(兵庫)
優秀賞:大阪府立柴島高等学校/北九州市立高等学校(福岡)/叡明高等学校(埼玉)

映像部門【結果】
優勝:広陵高等学校(広島)
準優勝:大阪府立久米田高等学校

審査員特別賞
宮田賞:豊田大谷高等学校(小編成)
KENJI賞:大阪暁光高等学校(小編成)
LEE賞:初芝立命館高等学校(小編成)
ゆうき賞:山村国際高等学校(大編成)
HANA賞:京都文教高等学校(大編成)

ソロバトル
優勝者:古山菜々美(三重高等学校)

文部科学大臣賞(総合優勝)
武南高等学校(埼玉)

 

総評「みんなで作る大会」が乗り切ったピンチ

 

ダンス部顧問の先生方(全日本高等学校ダンス連盟)による主催であるチームダンス選手権。
他競技のインターハイに近い形での組織運営で、今年で12回目を数えるが、北九州での決勝大会ながらも徐々にエントリー数と認知度を高めている。

エントリー数は過去最大、決勝大会にも新しい顔ぶれが増えた。台風が接近する中だったが、主催者や引率の先生方が安全対策を徹底し、ほぼキャンセルなく出場チームが集まった。

本大会で、特徴的なのが審査基準。
「ダンス技術(テクニック)」
「音感技術(選曲・リズム感・音楽の解釈等)」
「構成技術(パッケージング・フォーメーション等)」
という項目で、目の肥えたプロダンサー(毎年ほぼ固定)たちが厳正に審査を行なう。

高校ダンス部の大会は、衣装やメイク、テーマ性などの演出面での審査評価もされる傾向があるが、本大会では純粋に「ダンス」に関わる項目に重点を置いてる。
特に、音感技術(Musicality)を明記している点が他の大会と大きく異なる。
ダンサージャッジの講評などでよく「もっと音楽を聴いてほしい」というようなアドバイスがあるが、「音楽を体で表現する」ことこそがリズムダンスの本質であり、今の高校ダンスが疎かにしがちなポイントでもある。

…と書けば「いや、曲はちゃんと聴いてます」という反対意見もあるだろう。

いや、もっとだ。もっと曲やビートや歌詞の微細を聴いて、曲の良さを引き出してほしいのだ。曲とダンスの主従が逆になるぐらい、「そのダンスのための曲」に見えるぐらい、音と踊りの関係性をもっともっと深めていってほしい。

その意味で、本大会の存在はダンス部へのアンチテーゼの意義を持ちながら、ダンスの本質を射抜いている大会と言えるだろう。

小編成は、よりダンススキルの高いチームが集まった。
特に、LOCKの本場・九州だけに、関東にはないファンキーなノリを得意とするチームが目立つ。
音楽にノること、その上でダンス的な体使いができていること、ダンスを楽しむマインドとフィーリングを持っていること、その辺りを評価されたチームが上位に上がってきているようだ。

大編成は、初心者も含むチームが多いようなので、そこを群舞やフォーメーションでうまくカバーしつつ、大人数である必然性を打ち出せているチームが評価されていたように思う。

大編成・小編成ともに、スピード展開やキレを武器にするチームが優勝した。
強靭なバネと横ノリのグルーヴを武器にした三重高校、目まぐるしいフォーメーションチェンジと衣装替えで華やかさを演出した武南高校だ(武南高校は総合優勝)。
大人びた構成というよりも、2分半を全力疾走で駆け抜ける体力と技術、そして爽快感。まさに高校生にしかできない、高校生らしいダンスが評価されたことは、本大会の色付けとしても良い傾向だろう。

三重高校は、実は今年のダンスタで初のビッグクラス予選落ちを経験し、スモール決勝チーウはコロナ発症でキャンセル。そんな悔しさもバネにした本大会初優勝だ。
武南高校は、あの緻密な構成力の作品を生徒たち自身で作っており、顧問もダンス未経験でコーチもなし。完全自主のチームで、しかも関東の学校として初の本大会優勝の快挙である。
ダンススタジアムでの山村国際や狛江などの活躍を見る通り、もはやダンス部に西高東低の傾向はなくなったと言って良いだろう。
>>参考記事:振付師の思考法【TOMOKO】都立狛江高校ダンス部2022 年作品をセルフ解説
>>参考記事:振付師の思考法【caori】山村国際高校ダンス部2022 年作品をセルフ解説

来年もきっと、チームダンス選手権は大きくなるでしょう。
台風接近の中での決行というピンチに勝ったのは「どうにかして踊りたい!」という部員と先生方のダンスへの情熱に他ならない。

自己責任ではなく、集団責任。
何かあっても誰も責めることはない。

なぜなら、みんなで作っている大会なのだから。

レポート:石原ヒサヨシ(ダンスク編集長)



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