【北九州市立の練習】創部24年!全ジャンルで日本一を獲得するストリート系ダンス部の元祖

2022.12.27 HIGH SCHOOL

北九州市立が作り上げてきたストリート系ダンス部の歴史

 

文=石原ヒサヨシ(ダンスク!)

 

今やダンス部といえば、ストリート系が主流だが、25年ほど前は全く状況が異なっていた。

ダンス部といえば、戦後から続く創作ダンスかチアダンスで、ストリート系ダンスが出られるダンススタジアムのような大会もなかった。

徐々にそういった大会で「ヒップホップ部門」や「オープン部門」などが設けられ、ストリート系のダンス部はそういった部門に“お邪魔する”形で大会出場をしていたのだ。

そして、ストリート系ダンス部の印象は、学校内や職員室でも印象の良い方ではなく、ダンスミュージックを校内で流して練習していると「なんで学校でヒップホップが…?」とか「遊んでいるんじゃないの?」などの冷めた見方が多かったという。

そんな頃から、ストリート系ダンス部として活動しているのが、北九州市立高校(創部当時は戸畑商業高校)だ。

 

創部は24年前。ストリートダンサーだった顧問の緒方先生の元に集まってきた生徒たちで同好会が発足し、生活態度や規律を守ることで、まず学内でのストリートダンスへの印象を変えていった。

そして、大会やメディアなどでも活躍し、緒方先生は、ダンス部顧問先生方による「全日本高等学校ダンス連盟」や、公式大会を目指す全日本高等学校チームダンス選手権を立ち上げる。

>>今年のチームダンス選手権の模様はコチラ


時代の流れとともに、ダンス部の主流は創作系からストリート系へ移っていったが、北九州市立高校のようなダンス部が着実に重ねてきた実績と信頼こそが、今のダンス部の状況の礎を作ってきたと言って良いだろう。

 

オールジャンルを繋ぐ意識と練習方法

 

北九州市立高校は大会でも活躍し続けているが、特にすごいのがストリートのほぼ全ジャンルで日本一を達成していること。

特定のジャンルに特化するのではなく、ソウルダンス〜オールドスクール〜アニメーション〜ヒップホップ〜ハウスという、ストリートダンスの進化の流れを、並列にではなく、時系列上にある同じ流れのダンスと捉えているのだ。

今回取材した練習でも、その認識による練習方法が見て取れた。

まずリズムトレーニングでは「体の自然な動き」をステップに変換することを徹底している。

歩く際に下半身に上半身が連動していく動き。その自然な動きにしなやかさや滑らかさを加え、リズムやノリを意識していくと、ソウル系のステップになっていく。

そこから重心やニュアンスを変え、音楽のテンポやニュアンスを意識していくと、ヒップホップやハウスにも変化していく。

「すべてのダンスは繋がっている!」

そういう意識で、リズムトレーニングやジャンル練習に取り組んでいる点が、北九州市立高校の一番の強みであり、本来のストリートダンスの姿・捉え方である、とも言えるのだ。

また、北九州市立高校では、正確で強度の高い基礎トレ(筋トレ、アイソレ、ストレッチ)も伝統的に続けている。

「ダンス部は、学校内でも一番筋トレしてるんじゃないですか」

と緒方先生が話す通り、長年の指導から「ダンサーに必要なカラダ作り」を研究し、練習メニューにしっかり取り込んでいるのだ。

 

ダンスと音を楽しむ「フリー練習」

 

また、ダンス本来の「音に乗る感覚」「フリーで踊る感覚」を養うための練習も同校の特徴だ。

いきなり全身を使うのではなく、最初は「右足だけ」とか「左手だけ」などの制約を設けることで、逆に取り組みやすさや自由度を得ている。

そんな緒方先生の指導と伝統がベースとなっているが、練習ではあくまで生徒が自主性と持ち、日々メニューも進化させているという。

この日は大会直前ということもあり、2チーム(アニメーションとビバップ)が作品の仕上げに取り組んでいた。

それぞれ、リーダーが中心となり、表情や各部のニュアンス、大技などを確認。

高校ダンス部らしい、ユニゾンの正確性や創作性にこだわりすぎることなく、あくまで純粋にストリートダンスを楽しみ、その魅力と奥深さを伝えてくれる同校の作品と、それを生み出す日々の練習。

練習の最後には、3年生への壮行が開かれ、愛と情熱で繋がる同校のムードと伝統が窺えた。

 

 

ぜひ動画でその練習メニューと、部のナチュラルなムードを味わってほしい!

また、主要メンバーによる座談会では「基礎へのこだわえり」や「初心者部員のがんばり」、そして「授業中のダンス部あるある」などもワイワイ語ってくれた。こちらもぜひ!

 

 

 



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