【写真入り全チームレポート】第16回ダンススタジアム:スモールクラス優勝は愛工大名電

2023.08.19 HIGH SCHOOL

 

<<前半より

 

東京女子学院高等学校
シルエット、表現力、音取りなどバランス良い。開放された女性のエネルギーで会場を魅了した。

 

 

常磐高等学校(福岡)
戦メリからダービーまで、メドレーのように目まぐるしく変わる構成をロックダンスでつなぐ。

 

 

神奈川県立百合丘高等学校
同校らしい脚色を加えたヒップホップ。カオスのエネルギー表現。

 

 

國學院高等学校(東京)
MOROHA「革命」の強烈メッセージに音ハメする個性派作品。残像と余韻感がヤバい。

 

 

新潟清心女子高等学校
全員メイちゃんでのエンタメ作品。高度なスキルでトトロを弄ぶクールさがニクい。

 

 

目黒日本大学高等学校(東京)★
ニュースタイル的な音取り、シルエット、選曲が大会中でも際立つ。ショーケースのようなムードで観客を魅了する。

 

 

武南高等学校(埼玉)
鉄板の武南ブレイクボーイズ&ガールズ。ライブ会場のように盛り上げた。

 

 

日本大学明誠高等学校(山梨)★
前衛芸術のような演劇的なアプローチ。拡散し収束するような静謐な世界観は随一。

 

 

豊川高等学校(愛知)
2000’sな選曲にガールズヒップホップ。チームワークの良さが伝わる。

 

 

大阪府立花園高等学校
前半の引き込み方は素晴らしいが、後半に粗さが見えてしまった。

 

 

大阪暁光高等学校
ザ・ヒップホップというノリのクラブムード満点。少人数ながらもパワフル。

 

 

初芝立命館高等学校(大阪)
インディアンをテーマにした予測のできない展開。独創的な振り付けも印象的。

 

 

大阪府立柴島高等学校
柴島らしい強靭なフィジカルを活かしたヒップホップ。

 

 

桜丘高等学校(愛知)★
BE-BOPなB-BOYといった様相のジャズ曲を使ったブレイクショーケース。ストリートらしい遊び心を感じさせる。

 

 

愛知工業大学名電高等学校
名電らしいイカついヒップホップ。音の強さに負けじとパワフルに踊る。

 

 

大阪府立三島高等学校
ソウルフルなダンスをつなげる多彩な展開。

 

 

中京大学附属中京高等学校(愛知)★
ニュースタイルでのエモーショナル作品。構成・展開・盛り上げ、すべて完成度高い。

 

 

樟蔭高等学校(大阪)★
日本語ラップでトライバルな世界観。ダンスタ史上、前衛抽象作品の極みと言える。

 

 

京都府立山城高等学校
B-BOYチームの思い切ったコミカル作品。スキルの説得力をもっと出したい。

 

 

精華高等学校(大阪
日食夏子「うつろぶね」1曲使い。曲の世界観をダンスとスカートの稜線で表現。

 

 

興國高等学校(大阪)
B-BOYチームのショー。構成や立ち踊りの精度を上げていきたい。

 

 

大阪高等学校
台風の影響でギリギリの到着でのパフォーマンス。疲れのある中、精一杯の笑顔で自分たちのダンスを見せてくれた。

 

 

大阪府立箕面高等学校
期せず大トリとなった7冠王者。時空が歪むほどの強烈なポップ&ロックをカマした。

 

 

スモールクラス結果

 

優勝:愛知工業大学名電高等学校(愛知)

準優勝:桜丘高等学校(愛知)

3位 樟蔭高等学校(大阪)
4位 大阪府立箕面高等学校(大阪)
5位 中京大学附属中京高等学校(愛知)
6位 目黒日本大学高等学校(東京)
7位 柳川高等学校(福岡)
8位 武南高等学校(埼玉)

(社)ストリートダンス協会賞:愛知工業大学名電高等学校(愛知)
産経新聞社賞:四條畷学園高等学校(大阪)
FOD賞:東京女子学院高等学校(東京)
エースコックスーパーカップ特別賞:三重高等学校(三重)
審査員特別賞:日本大学明誠高等学校(山梨)

 

>>全校の順位と得点はコチラ

 

総評:エネルギーの大きさについて

 

順位的には、愛知勢・ストリート勢が奮闘する今年のスモールクラスでした。

レベルの高い学校は多かったですが、ジャンルや攻め方の方向性が似ており、印象が被ってしまう状況もあったようです。

関西東海の15校が台風の影響で到着が遅れ、到着してすぐのパフォーマンス。心身疲労した上でのダンスには胸を打つものがありました。大変だったでしょうが、これもまた青春、濃い思い出ですね。

 

今回エネルギーの大きさについて考えながら、各作品を見ていました。
スモールクラスだから当然人数は少なく、チームとしてステージや会場は大きく感じてしまいがちです。
だからこそ、一人一人のスキルレベルが求められるのと同時に「エネルギー」も責任を持って放出させなくてはいけない。

本番での緊張や不安でエネルギーが萎縮してしまうか、ステージから客席に放出されるようなエネルギーを届けられるかで、審査員の印象は大きく変わるでしょう。

ではステージの中で収まらない、ステージから外へ放たれるようなエネルギーはどのように作られるか?
例えばこの日のスモールクラスで言えば、二松學舍のポッピンや武南のブレイク、新潟清心のエンタメ作品にあるような爆発的なエネルギー。終わった後に客席が一旦静まってから、大きな拍手が湧き上がるあの雰囲気です。

それは普段の生活や練習や心構えから生まれるのだと思います。

受け身でなく、常に自主的でいられるか?
受動的でなく、能動的でいるクセを持てるか?
現状維持でも後退でもなく、常に挑戦的な意識でいられるか?

振り付けはもらうもの。
コーチやリーダーの指示を待つ姿勢。
言いたいことを飲みこんでしまうクセ。

そうではなく、もらった振り付けでも自分たちのモノにするにはどうすべきか?
一人一人がチームのこと、隣の部員のこと、今の練習の内容、次の踊り込みの意味を真剣に考えているか?

昨日とは違う自分に挑む。
捨て身で飛び込む。
自分の弱さが知らずと作ってしまっている壁をブチ破っていく

日々、意味のある練習をこなし、強い想いをメンバーで共有し、本気でブツかり合い、作品を仕上げていけば、絶対にそのチーム固有の「エネルギー」が作品に出てくるはずです。

普段の生活からダンスは生まれます。
それが本当のキミたちのダンスです。

踊るように生き、生きるように踊りましょう。

 

レポート:石原ヒサヨシ(ダンスク!)

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