目標はダンスと勉強の両立です——世界でハジける女子高生ポッパー「Ringo Winbee」の普通で普通じゃないDANCEライフ
2019.09.21 INTERVIEW
今やるべきことをがんばりたい!
ポッパー、ポップダンサーというと男臭くて職人気質のイメージもあるけど、Ringo Winbeeことリンゴちゃんはその真逆のような雰囲気の女子高生だ。
見た目はどこにでもいそうな高校1年生。どちらかと言うと、真面目で学級委員でもやってそうなタイプで、実際の受け答えも礼儀もしっかり。
ところが、彼女はキッズの頃からバトルを主体に活躍するポップダンサーである。ダンス界では知らぬ者のいない実力者なのだ。
「ダンスはお父さんの影響で始めました。最初はヒップホップで、大阪のMysterというスタジオに自宅の神奈川から通うようになって、本格的にポップのめりこみましたね。とにかく当時は練習!練習!練習!でした」
Winbee(蜂のひと刺し)という異名通り、バトルで音が鳴った瞬間から、相手を射抜くような目線と、メリハリの効いたポップ、緩急自在なウェーブで、その場の空気を自分のモノにしてしまう。
「音楽に集中すると勝手にスイッチが入っちゃうんです。昔はよく怖がられていましたね(笑)。バトルでは、音楽を聴いて、発想して、軸を保つ、この3つを大切にしています」
しなやかに躍動する小さく細い体、そこにまるで何かが憑依したような集中力とオーラを放つ彼女。特筆すべきはそのビートへの反応と表現の幅だ。
「常に曲の世界に溶け込むこと、柔軟なイメージを持って挑むようにしています」
そんな彼女が世界の舞台で名を挙げたのが小6の時、台湾のバトル大会での優勝だ。
その後はずっと、国内外問わずハイレベルなバトルシーンでの活躍が続く。Ringo Winbeeのバトル動画のコメント欄を見れば、海外のファンが多いのもわかるだろう。
「ポップは韓国のレベルが高いんです。ダンサーの練習量もすごいので、私もなかなか苦戦していますね。ヨーロッパのバトルはもっと新しい感じで、ドープなヒップホップ曲がかかったりするので、それに対応しなくてはいけない。東京と大阪でもポップは違いがあって、大阪はグルーヴ重視、東京は見栄えの良いダンスが受けると思います」
先月8月には世界大会UDO(United Dance Organisation)で優勝の快挙!
京都での日本予選を勝ち抜き、イギリスで行なわれた決勝ではU-18部門とPOP部門で見事に優勝を果たしたのだ。
「決勝の相手は地元の選手だったから、向こうの声援が大きくて。そういう時は逆に“やったろ〜”って燃えるんですね(笑)。でも終わったら、“アメイジング!”ってみんな祝福してくれました!」
バトル以外では、同じく高校生ダンサーのRioとのユニット「エンジェライズ」を結成し、ショーケースやメディアなどのメジャーシーンでも活躍。
>>BABY-G×ダンスク企画:エンジェライズのインタビューへ
まさに無限の可能性を持つ彼女に今後の目標を聞いてみると…。
「まずは勉強とダンスの両立です。ダンスで生活していくのは大変だから、きちんと大学に行って、普通に生活していける準備はしています。ダンサーは勉強できないってイメージもイヤだから(笑)、自分はがんばりたい。今やるべきことをがんばりたいんです!」
彼女ほどのスキルと若さ、ルックスと勤勉さがあれば、もしかしたら何かのきっかけで一気にブレイクし、運命がガラリと変わる日も近いかもしれない。
「Ringo Winbee」、その名前をしっかりCHECKしておこう!
インタビュー&文:石原久佳(ダンスク!)