音を感じる力を育てる!DJ機材を使ってSHUHOが伝える全く新しいダンスワークショップ
2017.05.09 REPORT
GW中の5/5、ダンスク!/DANSTREETとKORGのダンススタジオ「TRINITY DANCE CENTER」で、斬新なダンスワークショップが行われました!
題して「音・感・力」
そう、ダンスに必要な「音を感じる力」を養うワークショップです。
通常のダンスレッスンでは、有りモノの曲を使って、ステップや振り付けをレクチャーするスタイルで、曲のビートや構造や質感を注意深く聴くような指導はあまり行なわれません。
でもダンスで最も大切なのは「曲をカラダで表現すること」。
そのために既存の曲ではなく、もっと曲の根幹になるビートの構造を理解しながらダンスをすることをみんなで考えようという主旨の、まさに本来の意味でのワークショップなのです。
今回は高校生ダンサー15名を無料でレッスン招待!
ビートを出すのは、ELECTRIBEというDJ機材やそれを加工する(エフェクトする)KAOSS PADなど。
シンセサイザーメーカーのKORGだからこそ用意できる機材を、KORGスタッフさんが操作してくれます。
そして、インストラクターを受けてくれたのは、ハウスダンサーでTOPバトラーのSHUHOさん。
以前から、ダンサーの音楽への関わり方について言及していたSHUHOさんは、このスタジオの講師でもあるので、まさに打ってつけのダンサーです。
しかし、この日は重度の肉離れで踊ることができず、チームメイトのTAKKYさん(手前)に実演をお願いして、解説に務めてくれました!
早速プロジェクターでELECTRIBEを映しながらの解説。ここから普通のダンスレッスンではありません。
まず、機材の簡単な説明やテンポを表わすBPMなどが解説され、16コあるボタンがダンスでいう「ワンエイト」を分割していることを理解します。
「1・2・3・4・5・6・7・8」〜という具合に、それぞれの先頭に「ドン」というキック音が来るのが、いわゆるハウスやテクノなどの「4つ打ち」と言われるビート。
その間に「パン」という音や「ッチー」というハイハットの音が組み合わされると、ホラ!聴いたことのあるビートになってきました!
▼その様子を動画でちょっとご紹介!▼
KORG×ダンスク!高校生無料ワークショップ「音を感じる力」まずはビートの仕組みを解説! #shuho pic.twitter.com/DVb2EEU3CO
— DANSTREET/ダンスク!【公式】 (@Danstreet203) 2017年5月5日
「この16分割にすべての音はハマっていくんだ。シンプルに分解してけば、音が詰まっていても慌てないでしょ」
これらを、視覚と耳で確認しながら、ダンサーであるSHUHOさんが解説してくれるから、とてもわかりやすい!!
ここまでの解説で、何となくで聴いてきた曲の骨格が見えてきた気がします。
そして、それを聴きながら今度はステップを合わせていきます。
「ドン」と「パン」にアクセントを合わせながら、ゆっくり取ったり、逆に倍にして早く合わせたり、「タタタン・タタタン」と最初の3つにアクセントを置いてとったり、どんどんバリエーションを増やしていきます。
ELECTRIBEが自在にビートを変えられるから、SHUHOさんのリクエストに合わせてさまざまなビートパターンが出され、それに合わせてステップを変化させていくという、通常のダンスレッスンでは養えない感覚が参加者にも伝わり、レッスンにも熱気が帯びてきました!
さらに、表現を広げるためには「ビートとビートの間」を聴くことが大事!
という深い話も出ました!(動画▼)
次には「音色による動きの変化」。
音色や効果音に合わせた、適切な動きを考えていきます。
同じ止める動きでも、音色にとってさまざまな止め方がある。
SHUHOさんが手振りの実演を交えて、わかりやすくそのバリエーションを伝えていきます。
「カラダから音が出てくるような動きを考えよう!」
ここまででたっぷり充実の1時間半。
生徒からの質問コーナーでは、筋トレについての質問が出ました。
「筋トレ、特に体幹トレーニングはダンサーにとって必要だよね。でも、筋トレは地味でやりたくないだろうから、チームのみんなでやったり、ゲーム感覚でやったり、盛り上がる音楽をかけてやったり、楽しくやれる方法を考えたらいいと思う。筋トレをこなせるようになれば、フィジカルだけじゃなくメンタルも強くなってるから!」
と、SHUHOさんはギプスをしているのに、オススメの自重トレ「腕だけの腕立て伏せ」を披露してくれました!スゴイ!
もちろん筋トレだけじゃなく、ストレッチやアイソレも重要。
それは出来ほどの「音の表現」を幅広くするためだ(動画で解説▼)
最後はこれまでの講義を踏まえて、ELECTRIBEでのダンスバトル(サイファー)です。
みんな得意のムーブを繰り出し、大盛り上がりで終了です!
<参加者の声>
「音楽との一体感が味わえた。音楽に踊らされながら、音楽をコントロールする!」(高3男子)
「ステップが速くなると追いつけなかったけど、速いことをシンプルに分解すればいいってことを理解できた気がします!」(高3女子)
「遅いと感じる音を速く(2倍で)取るのが面白かった」(高3男子)
「どんな音でも表現の方法は無限。人によっても違うし、いくらでも変えられるってことがわかった」(高3男子)
「音楽もダンスも共に表現することで、その中に自分らしさが現れることがわかった」(高3女子)
「音を分解して、自分で色付けする感覚が面白かった。音楽を理解した先にダンスがある!」(高2男子)
「短い音には素早く、長音には柔らかく、など、体のスピードをもっとコントロールできるようになりたい!」(高3男子)
「機材を見ながら、音を箱に詰めて聴く感じが面白かった!」(高3女子)
「今まではアクセントを取ることしか考えてなかったけど、アクセントのタイミングの考え方やその取り方を深く考えさせられた」(高2男子)
「音ハメだけじゃなく、グルーヴやニュアンスなどの表現も会得したい!」(高3男子)