優勝は山村国際と樹徳!2017年ダンスタ「関東甲信越Cブロック」出場全59チームレポ&総評

2017.08.03 REPORT

【スモールクラス】

01:東京都立小川高等学校
のっけから元気にハネまくるスモールクラスならではのチーム感。個々の身体能力も感じさせる。

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02:武南高等学校(埼玉)
和+ブレイキンという男っぽいチーム。パワームーブと同じぐらいの勢いで、ビビらずに立ち踊りをも決めていきたい。

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03:東京都立深沢高等学校
コケティッシュなヒップホップ3人娘という感じのバランスの良いチーム。個々の個性もうまく使って、他校にはない魅力を見せた。

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04:東京都立江戸川高等学校
続いても、バランス良くカッコいい5人組。ポージングや表情も大人びていて、個性を活かした作品だ。

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05:トキワ松学園高等学校(東京)
戦国武将という思い切ったテーマと衣装で、ポップダンスを組み合わせるのが面白い。ダンスの幅が広いのだが、逆にコレという武器を際立たせたい。

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06:群馬県立伊勢崎清明高等学校
ヒップホップ魂を感じさせる群馬の実力校。シンクロの力強さ、チームとしてのグルーヴ感が出色。

【入賞】

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07:堀越高等学校(東京)
ジャマイカをテーマに、大きくノリの良いヒップホップ。チームワークも良く集中力も高い。

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08:駒澤大学高等学校(東京)
センスの良い衣装に、チームワーク、ダンスの幅、構成、選曲、音取りなど、すべてにおいてバランスが良く水準以上。今後の飛躍に期待!

【3位】

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09:神奈川県立川崎北高等学校
神奈川県下の強豪ヒップホップチームがリリカルな表現力の加えてさらにレベルアップ。とにかく音取りのセンスが素晴らしく、アクセントの間にある「抜き」の感覚にはハッとさせられる。間違いない、って感じの踊りですね。

【入賞】

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10:東京都立昭和高等学校
強豪校のレベルの高い作品が続く。両校ともに余裕が有るからこその「抜き」を作っており、だからこそ見せたい部分が際立つ、という「引き算の美学」を感じさせる。

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11:東京都立向丘高等学校
ダンス部というよりもスタジオ系のチームのような「こなれ感」を伺わせるチーム。レベルは高いが、逆に高校生らしさの点でどう評価されるか、審査が分かれそうだ。

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12:東野高等学校(埼玉)
いわゆる「強面系」のパフォーマンスだが、とにかくこのスピードとパワーを実現するフィジカルとスタミナが素晴らしい。振り付けは忙しいが、ビートにジャストに合わせるというよりも、ビートの合間を駆け巡るような音取りが同校の特徴に思える。

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13:女子聖学院高等学校(東京)
そのままCMにでも使えそうな完成度の衣装とコンセプトの楽しい作品。個々のキャラも際立っている。

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14:埼玉県立桶川高等学校
初心者らしいヒップホップチーム。振り付けが流れてしまっているので、全体的に見せ場を意識して作りたいところ。

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15:芝浦工業大学柏高等学校(東京)
オリジナリティを目指す振り付けはわかるのだが、もっとダンスの基礎的な動きを習熟してからの方がやりたいことが伝わるだろう。

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16:千葉県立柏の葉高等学校
こちらも初心者らしいチーム。セクションごとに流れが切れてしまっている点と表情が伝わってこない点が気になる。

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17:叡明高等学校(埼玉)
この日はじめてのポップダンスチーム。見せ方やフォーメーションも面白い。ポップは関東では珍しいので、極めればワンアンドオンリーになれるだろう。

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18:高木学園女子高等学校(神奈川)
学生らしさをフルに使った初心者らしい作品。レベルは高くないが、身の丈の表現をしている。

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19:大成女子高等学校(茨城)
これぞニュージャックスイングというステップを次々にケレンミなく繰り出す(そしてサラリとフェイドアウト)。ここから自分たちのアレンジや気持ちよさを加えていけばいいだろう。

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20:日出高等学校(東京)
同校らしい展開の速いスピーディな展開。時折見せるパラレルの展開もうまい。移動を踊らせているのもプロ並みのクオリティ。

【準優勝】

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21:東京都立清瀬高等学校 ※出場辞退

 

22:神奈川県立小田原高等学校
こちらは立ち踊りにも自信のあるブレイキンチーム。男子だけのノリも良い。白パンと青春とおちゃらけとブレイクダンス、なんかイイですね。

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23:宝仙学園高等学校女子部(東京)
ドラムロールに乗せたロックダンスに、カジュアルにバラつかせた衣装、踊りにトメとキレをもっと意識して、観客の目線を引きつけよう。

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24:帝京八王子高等学校(東京)
こちらもまだまだ基礎力が不足している初心者チームだが、無理に横並びで踊りを真っ正面から見せようとせず、隊列な移動や踊り分け等で見せる方法も研究してみよう。

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25:神奈川県立大和南高等学校
キレ味鋭くチームワークが際立つ男女チーム。ビート感が薄く音取りが難しい曲だが、踊りでアクセントをつけてうまく表現していた。

【入賞】

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26:東京都立白鷗高等学校
しなやかなR&B的な振り付けを得意にするチーム。よくも悪くも平均的なダンスなので、上にあがるためにはココからのプラスαが欲しい。

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27:樹徳高等学校(群馬)
ラジオ体操からいつの間にかイケてるヒップホップへ変化するというアイディアもの。体操着がこんなにカッコ良く見えるなんて…。

【優勝】

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28:専修大学附属高等学校(東京)
都内随一のハウスチームはなんとTRFで勝負。曲もキャッチーで振り付けも派手、グルーヴ感もズバ抜けているので、まるでゲストショーのような雰囲気の大トリだった。やはりダンスは下半身でノルものなのだ。

【入賞】

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>>8/1:Aブロックのレポートへ

>>8/2:Bブロックのレポートへ

 

<総評>
出場校も増え、レベルが上がっているのは毎年のごとくなのだが、ダンス力という点では、関西勢に対抗できるほどの向上は全体的には見られなかった。特に、ヒップホップやロックのグルーヴ力に関しては依然として弱い傾向がある。加えて、全体的に「音取り」の感覚が宜しくない。それは例えば、曲を無視してカウントで踊っている。曲のアクセントと踊りが合っていない、などなど。

曲にはいろんな音が混ざっている。まずは「ドン」というキックの音はどこか? 対してスネアはどのタイミングで入るか。ラップやメロディの流れは? 一番目立つテーマの音は? その他にもいろんな細かい音が聴こえるはずだ。
どの音をどのように取るか?……それこそがダンスであり、曲を表現するということだという大前提をまず忘れてはならない。歌詞の意味や曲調を汲み取るのはその次。まずは鳴っている音をすべて聴き取る。どれかを選んで自分たちなりに再現する。同じヒップホップ曲でも、ツーエイトごとに「キック」→「ラップ」→「主音」と取る音を変えていけば、それだけで振り付けの変化につながっていく。意外性のある音取りがチーム個性になり、観客にとっての楽しみ方になるのだ。
さらには、それらのアクセントに対して「抜く」や「流す」や「止める」という感覚と技術。今日の出場校でそういうことが出来ていたのは、川崎北高校だけだったような気がする。

とは言え、今回の関東予選では、関東勢の光明とも言える「フォーメーション」を活かしたアプローチが目立ってきており、それが関東勢の傾向と言うか強みになっていけば良いと思う。
そのお手本となるのが今日出場していた、川和高校、狛江高校、日出高校、専修大学高校だ。どのチームも平均以上のダンス力やチーム力を持ちながら、移動や隊列変化だけで曲を「踊らせる」ことができていた。
移動のスピードや加速度、隊列による印象の変化、印象的な絵の作り方などなど、群舞ではダンスそのものやユニゾン以外に集団で表現できることがたくさんあるのだ。それを、関東らしい華やかさやポップな衣装やコンセプトで見せることができれば、将来的に関西勢に対抗できる強みとなるのではないだろうか。

ともかく、今回の全国出場校が全国大会でどのような存在感を示せるか、非常に楽しみだ。

出場者の皆さん、引率の先生方、関係者の皆さん、3日間お疲れさまでした!

レポート:石原久佳(ダンスク!)



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