アナウンサー、歌手、海外、教師…輝かしい未来を描いた「ダンス部出身」の彼女たち

2019.01.31 INTERVIEW

ダンス部活動の目的はプロダンサーを 養成することではなく、ダンス部の経験がどのように人間性を成長させ、より良い将来へつなげることができたかだ。
輝かしい未来を描く、4人の「元ダンス部員」に登場してもらおう。

インタビュー&文:石原久佳(ダンスク!)
※「ダンスク!」第20号記事より抜粋

森 乃重子
品川女子学院高等学校▶▶大学在学中にアナウンサー修行中

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夢のアナウンサーになれたらダンサーである自分を武器にしたい!

ダンス部大会で東京の常連校と言える品川女子学院高校。5年前の卒業生に、大きな夢を追いかける女性がいる。現在慶応義塾大学4年を休学し、夢に向かって修行に励む森乃重子は、分析・研究好きで負けず嫌い。惜しまぬ努力で、子供の頃から常にトップを目指してきたという。

「ダンスは品川女子学院の中学に入ってから始めました。コーチから“史上最強にヘタな学年”なんて言われてましたけど(笑)、まずは同じ学年の中でトップになるためにいろいろ考えましたね」

まず森が見本にしたのはコーチのダンス。彼女が踊る動画と自分の動画を見比べ、どこがどう違うのかを家で母親と一緒に分析。小柄な自分の体型や技術不足を客観分析し、どうすれば一番よく見せられるかを日々研究していたという。

「そこで、重いヒップホップよりも女性らしさを表現できるジャズを大きく踊ることを意識していました。手足をなるべく遠くへ、可動域も広く、移動も大きく。体が小さいことも逆にセンターが取りやすいとポジティブに考えるようにしていましたね」

森はやがて学年の中でも頼られる存在に成長し、チームの振り付けを担当。〝史上最強にヘタな〟チームは、2013年の日本ダンス大会では審査員特別賞を受賞する。

「練習もそうですが、話し合いもよくしていました。目標は常に高く、具体的に。合宿では、各人のやる気や動機を確かめ、お互いの課題点もハッキリ指摘し合ってましたね」

大学に進学した後は、バイトにサークルにダンスと、華やかな女子大生ライフを満喫。しかし、大学3年を迎えた時に焦りや自信のなさを感じ始めたという。

「高校時代はあんなに自分が充実していたのに、今は大学の同級生がすごく輝いて見える。そんな時に友人があるコンテストを紹介してくれたんです」

ミス・ワールド=「目的のある美」をスローガンに、外見の美しさに伴う知性と品格を競う世界的なミスコンテストへの出場だ。参加当初は、小柄な自分に自信が持てなかったそうだが、ここでも森の分析好きが発揮される。

「まずは自分の長所を考えました。平和主義者だから、人当たりは良いほうかなとか、背が低いことも逆に審査員に覚えてもらえるかな、とか……。そしてダンス! コンテスト中でもここぞという時にダンスに助けられました!」

オーディションで披露したダンスやタレント性を評価され、ミス・ワールド2018では見事ファイナリストに選出、各賞にも入賞した。分析・研究・対策・計画・実行という成功プロセスを持ち前のガッツで体現する森の次なる目標は……

「人前で話すこと、伝えることが好きだから、アナウンサーになりたいんです。厳しい戦いにはなると思いますが、もしなれたらやっぱりダンサーである私を武器にしたいですね!」

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▲前列左から2番目が森。フォーメーション移動の多い振り付け作りが得意だったという。

 

植城微香
大阪府立泉北高等学校▶▶女子大生シンガーソングライター

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ダンス部を励ますような曲を作ってみたいんです!

ダンスとは音楽の身体表現。高校ダンス部の活動後、それまでとは違う形で音楽表現を続けるのは大阪府立泉北高等学校出身のシンガーソングライター植城微香だ。ハーフのようなルックスそのままに、力強くてソウルフルなフィーリングとポジティブな歌詞世界で、活動開始半年ながら確実にファンを増やしている。

「ダンスは幼稚園から始めて、中学時代はバスケ、高校からダンス部に入って最後は部長をやらせてもらっていました。ダンスもそうですが、ずっと歌うことが好きで、近所迷惑になるぐらい(笑)いつも歌っている子供時代でしたね!」

彼女が高校を卒業したのは今年の春。大阪のダンス部の注目度とレベルが急速的に上がり、ダンスタの予選突破が難関となっていた現役時代だ。

「決勝に行くために、これでもか!ってぐらい練習しましたね。夏の暑い日の外での厳しい筋トレや踊り込みが思い出深いです。結局、予選は突破できずに、味わったことがないぐらい悔しい思いをしましたが、辛いことも悔しいことも、今思えばみんなで1つになれた楽しい思い出です」

そんなダンス部の練習には常に音楽が流れていた。踊る曲以外にも、部員を鼓舞するGreeeenやFUNKY MONKEY BABYSの応援ソングなどが。

「そんな音楽を聴きながら、私もこんな曲を作りたいなって。同世代を励ますような歌を歌いたいなって思っていたんです。今はその頃の仲間の姿を思い浮かべながら曲を作ったりもします。練習がツラくても頑張れ!とか、受験も大変だけど頑張れ!って」

ダンスから歌へ。チーム活動から個人での活動へ。部長の立場で部員一人一人から聞いた、人それぞれの考えや気持ちの有り様が今の歌詞作りに影響を与え、ダンス部の表情作り練習が今のステージでの抜群の笑顔に繋がっているという。

「表情練習はかなりやりましたからね! 嬉しい時は思い切りの笑顔、悲しい時はクシャ顔。今は大学生なんですけど、人前で表現することの楽しさを知ってしまったので、絶対プロになりたいって思います! 将来はダンスも活かしたパフォーマンスもやってみたいですね!」

ダンス部で青春時代を過ごし、その気持ちと情景を歌とギターとキラキラ笑顔で伝える植城。最後に、現役ダンス部員に向けてポジティブな応援歌のようなメッセージをお送りしよう。

「高校生って大人じゃないけど子供じゃない。いろんなことを考えないといけないし、不安も悩みもたくさんある。でも、こんなに1つのことに向かって仲間と頑張れる時間ってないから、みんなでぶつかり合って相談し合って、頑張ってほしいです。中途半端は後悔するから。やってきたことは絶対に将来の自信に変わるから。こんなに青春できる時ってないと思いますよ!」

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▲全日本高等学校チームダンス選手権でのスナップ。練習でもステージでもまわりを引っ張る存在だった。

>>後半へ続く



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