愛知県随一のHIPHOPなダンス部「桜丘高校」の高負荷練習
2015.12.20 REPORT
全国大会でも、かなりイカついヒップホップダンスの印象を残す愛知県の強豪校、桜丘高校。
そのヒミツを探るため、DANSTREET/ダンスク!編集部は初めて関東を離れて中部地区の高校へ訪問しました!
レポート:石原久佳(ダンスク!)
校舎はまさに学園な雰囲気。キレイで広くて開放的。
この日のダンス部は、ピロティである野外での練習だ。
スペースぎっしりと1、2年生が並ぶ。3年生はすでに引退し、出来たばかりの桜丘中学のダンス部員はまだ授業中だという。
この日、天気はいいものの結構強い風が吹いていたが、部員たちはTシャツ姿でストレッチを開始している。
その後は筋トレ、とココまでは普通のダンス部にありがちなメニューであるが、桜丘高校はその「強度」が強い!
ひとつひとつの筋トレの時間の掛け方やや負荷が強いのだ。
中高のダンス部の大会を見ると、いつも気になるのがフィジカルの弱さ。
まだ初心者であったり、部活としての筋トレへの取り組みがあまかったり、原因はいろいろだろうが、逆に強い学校は圧倒的にフィジカルが強い!
簡単なステップ、アップ&ダウンでも、筋肉の力が説得力をもたらす。
ギリギリまで引っぱり、一気に離す。
A地点からB地点までのスピード感や加速度。
グルーブ感を作る円運動の正確さ・力強さ、などなど。
この筋トレメニューに桜丘高校の「イカつさ」の動脈があるようだ。
続く、アイソレーションも驚きのメニュー。
いま取り組んでいるKRUMPのスタイルを作る、胸や腕や首のヒットを延々に続けていく。しかも、「ファイトー!」とずっと声を出しながら!
実はこれが見た目以上にキツい運動らしく、声を出さないと続かないらしいのだ。
「ファイトー!」
「オー!」
「ファイトーー!」
「オーー!!」
「ファイトーーーーー!」
「オーーーーーーー!!!」
まるで甲子園を目指す野球部かのような声出しと集中力。
みんな極限まで強いヒットを続け、KRUMPに必要な「ダンス筋」を地道に身につけている。
顧問の先生に聞くと、練習のほとんどは筋トレやアイソレにあてているようで、振り付けを踊るのは最後の30分程度だという。
創部から9年、元ブレイクダンサーである熱血先生の提案で生まれたダンス部だけに、当初は学内からも白い目で見られる部活だったという。
そこで、まずは部員の生活態度や成績、スカートの長さから髪型まで徹底して指導することで、ダンス部の成績も上がり、学内からの見る目も変わって来た。
今では、父兄も地域も応援するような存在となった、桜丘高校の部活を代表するダンス部。
「できればダンスやヒップホップの歴史も知ってほしい。その違いが大会でのわずかな差としてステージも現われてくると思うんです」
顧問の熱いダンス愛と部活動が辿って来た9年間、まるでドラマ『スクールウォーズ』さながらの、汗と涙と努力が作り上げて来た。
先生の熱いブログも要チェック!
最後に元気すぎるかけ声を!
【桜丘高校ダンス部DATA】
・部員数:87人(3年28人/2年19人/1年36人/中学4人)
・スタイル:ヒップホップ、クランプ、ジャズ、BBOYING(ブレイク)