DANCERケガ予防と最強コンディション作り…姿勢/食事/睡眠/ケガ予防/ストレッチ/体幹トレ

2021.03.21 COLUMN

>>#2「食事と睡眠を見直そう!」より

親指の付け根(母趾球)がポイント!

ケガには「慢性期」と「急性期」という種類があり、前者は、過度な反復運動やカラダの使い方によって起こるもので、ダンスの場合は腰痛や膝痛が多い。後者は急な動きや接触で起こるもので、ダンスの場合は足首の捻挫が多い(慢性期のケガや腰痛に関しては別掲コラム参照)。
捻挫は「内反捻挫」と呼ばれる、外側にグキっと捻ってしまうケガがほとんどなのだが、これをよくやってしまう人は「足裏の着地」に問題がある。内反捻挫は、足の外側に踏ん張りが効かなくなると起こるもので、対策としては足の内側の筋肉、特に「親指」に着地のポイントを置くことを意識したい。
いま自分がダンスで履いているシューズの底を見てみよう。左右両方ともに親指の付け根(母趾球)あたりが擦れていたり、穴が空きそうな靴底の場合はOK。足裏の外側やカカト側が擦れてしまっている人は、着地や踏ん張りの仕方や体重のかかり方が宜しくない。これは、運動中のみならず普段の姿勢や歩き方から始まっていることなので、先ほどの姿勢チェックや歩き方から見直してほしい。そこが治らずして、ダンスだけ治ることはないからだ。
正しい歩き方は、先ほど説明した通り、正しい立位の姿勢のままやや前傾し、足先と膝頭を同じく方向にまっすぐ出す。足を外から回してくる(外旋)ガニ股の歩き方や、足の小指側で着地してしまう人が多いので、足をまっすぐ出し、親指側で着地することを意識したい。また、その際に意識したいのが、「腰から歩くこと」。もっと言えば、ヘソ下指3本のカラダの中心=丹田を意識することなのだ。

 

カラダの軸(丹田)に中心を置く!

丹田というとイメージしにくいと思うが、バレエで言うカラダのコア、ダンスでも「体幹!体幹!」とみんなが鍛えているインナーマッスルの、さらに中心のことを指している。ココを意識することは、すべてのバランスを正すことにつながる。
丹田への意識は、腰骨を立てること、腹圧に力を入れることにより深まっていく。これにより、体幹を中心にカラダを使うことができ、ダンスでいう「軸で踊る」という状態につながっていく。よく手足に力が入りすぎている初心者ダンサーがいるが、軸を意識することで、手足を脱力して使うことができ、ダンスで言う「キレ」「しなやかさ」「パワー」が生まれていく。スピードは脱力から生まれる。そして、脱力は体幹から、体幹の源は丹田から生まれる、というわけだ。
また、丹田への意識は、緊張を和らげるためにも有効だ。よく「頭に血が上る」とか「頭がぼーっとしてきた」みたいな緊張状態があるが、これは意識が脳にいきすぎて不安が溜まってしまった状態。「頭を軽くする」ために、ここで深呼吸をして丹田に意識を持っていこう。不思議とスーっと気分が軽くなり、「腹が決まる」「腰が座る」なんて安定した状態になっていく。本番前の座席や袖にいる時、試験の直前などの緊張しがちなシチュエーションでぜひ試してみて欲しい。

ヘソ下5cm、表面から5cmの位置が丹田(下丹田)。人間のエネルギーの核(コア)を呼ばれ、ここを意識できると運動能力やメンタルが飛躍的に上がる。

★コラム:スポーツトレーナー中島好亜希さんより

ダンスで起こりやすいケガと予防
足首の捻挫や腰痛などの予防には、筋肉や関節を温め動きやすくするためのアップで柔軟性や可動域を向上させましょう。そして運動後には疲れを翌日に残さないためにジョギングやストレッチを行なうと良いです。
▶▶急性期のケガ(首、足首)……アップが不十分だったり、疲れが溜まってたり、練習場所や踊るジャンルがいつもと違っていたりすると、普段使わない筋肉に違和感や痛みが出たりします。踊り出す前に、充分に動ける状態か自分で確認するようにしていくと良いです。
▶▶慢性的のケガ・腰痛(成長期は分離症になりやすい)……慢性的なケガの要因として、アップやクールダウンの不足による柔軟性の欠如、ジャンプや腰の回旋運動が多い場合に起こりやすいです。
▶▶他に腰痛になりやすい要因として「自分のカラダを理解できていない(使い方がわからないとやがて古傷に)」「膝や足首のサスペンションが効いていない」「体幹が抜けている(腹筋が効いてない)」「頭の位置が正しくなく、頭の重さが負担になっている」「睡眠時の自然治癒力(回復)が弱い」など。
▶▶治療法とケガとの付き合い方……違和感や痛みが出た場合はアイシングが必須。ビニール袋に氷と少量の水を入れて直接身体に当て固定し15分(1時間空けてまた冷やすと効果大)。違和感が続く場合は医師や治療院で診察してもらうこと。その後は、その違和感などがなぜ起きたのか原因を改善しないと再度痛める(クセになる)可能性が高いです。

 

↓↓この項目は動画でわかりやすいく解説してます↓↓(記事はコチラ

基礎トレを正しく行なうポイント
▶▶常に背骨を伸ばし、腰骨を立てる意識!

▶▶前側の筋肉は強化しやすいが、後ろ側は強化しにくいので、より意 識的に!
▶▶トレーニングしている筋肉がしっかりと動き、その筋肉以外があまり 動かないように!
▶▶やりたくない(嫌いな)メニューをあえてやる。自分が強い部分のト レーニングは得意だが、苦手な部分はキツイのでやりたくないもの!

 

参考動画:ダンサー兼柔道整復師KENJIのアドバイス

参考動画:毎日DANCEトレーニング



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