LARGE優勝は日大明誠高校【全チームレポート】マイナビ・ハイダンFINAL 2025

2025.04.27 HIGH SCHOOL

<<前半チームより

 

神奈川県立市ケ尾高等学校 / ダンス部
まさに不死鳥が見えるような気迫みなぎる演舞。生徒自主制作の限界に挑戦したような作品!

【ベスト3】

 

細田学園高等学校 / The SEEK
あえて踊りを抑えたシアトリカルな展開。グッと心をつかまれる。

 

大阪府立柴島高等学校 / K-jack
力強さもさることながら、音感表現が抜群。SMALLも合わせて強い存在感を示すK-Jack!

【ベスト3】

 

駒澤大学高等学校 / Knare
独創的な音取りやシルエットが面白い。小道具のライトも光る!

 

桜丘高等学校 / luv and zoul
カラフルでファニーなHIPHOPカルチャーが楽しいナンバー。

 

沖縄県立八重山高等学校 / BaBe’XX
トライバルな世界観で、流れるような展開を重ねる。引き込まれる作品。

 

東京都立狛江高等学校 / Rasz
心をタグられるようなメッセージ作品。これまでの狛江のイメージの裏切りも武器に。

 

日本大学明誠高等学校 / Agate
巧みなハシゴ使いに身投げパフォーマンス、多様な衣装使いで高校ダンスの可能性をさらに広げる作品。

【優勝】

 

東京都立三田高等学校 / MDT
リボンを効果的に使った多彩な展開で、いくつも印象に残る絵を残す。ビッグクラスならではの必然性と独創性も。

 

武南高等学校 / Lieben Emma
アダルトで艶やかなショーダンスで、同校ならではの構成力とキレを表現!

 

京都聖母学院高等学校 / luminous
絶妙な踊り分けで目線を散らす構成とフォーメーションが秀逸!

 

山村国際高等学校 / GOLD⭐WINGS
長らく踊られてきた感のあるフラメンコ風ナンバー。真紅の衣装が国技館の空間を彩る。

 

大阪府立箕面高等学校 / doggie nuts
バッチバチの鉄壁ロック&ポップ。今年も国技館でみのだん節が炸裂!


【総評】

ダンスアライブも、今年で20周年。

個人的には初回の2006年大会から見ているので、その規模の拡大と歴史を振り返ると感慨深いものがある。

当時、関西のイベンターが中心になっていたストリートダンス系のイベントを、関東でも盛り上げようと、K1などの格闘技イベントをモチーフにしながら、カリスマカンタロー氏が立ち上げた、新世代のダンスバトルイベントが、ダンスアライブだった。

3回目から会場を両国国技館に移し、紆余曲折がありながら、コロナ禍も含めて毎年開催され、メディアやスポンサーも巻き込んで、関東にとどまらない全国規模のストリートダンスシーンを形作った。

20年目を迎える今年は、ダンスアライブ内で行なわれていた、ハイダン(マイナビHIGHSCHOOL DANCE COMPETITION)の決勝大会を別日に切り離す形で開催。SMALL/LARGE両クラスで46チームが雌雄を決する高校ダンス部イベントが、10,000人規模の会場である両国国技館で単独開催されることになったのだ。

これは、20年前ならば本当に信じられない出来事で、当時はストリートダンスの認知も社会性もまだまだ。高校ダンス部に注目する人なんて、ストリートダンス界にすらほとんどいなかっただろう。

今や高校ダンス部はメディアから大きな注目を集め、その変化・進化の度合いは、ステージでのパフォーマンスも同様。例年になく、出場チームはハイレベルで多種多様、さらに審査の難しい大会になった。

各チームのパフォーマンスの模様は上記のレポートの通りだが、決勝に残った6チームの多様性は例年にないものだった。

まずSMALLクラス。優勝の樟蔭高校の作品力と訴求力はやはり圧倒的。昨夏のダンスタ優勝メンバーではなかったが、また新しい作品の魅力が浮かび上がっていたように思う。

ベスト3の桜丘と目黒日大は、まさにストリートの魅力。桜丘は普遍的なBBOYNGのスキル&パワーを見せつけ、目黒日大は会場の空気感を一変させるスタイリッシュなムードを作る。

他にも、柴島や聖和学園のいかにもストリートな魅力もこのイベントには映えていた。

 

LARGEクラスのベスト3は、どこが優勝してもおかしくないような熾烈な争い。

生徒主体で作品を作る市ケ尾の、覚悟を感じさせるようなエモーショナルな作品、何度見ても飽きない柴島の強靭なフィジカル&グルーヴ、また新たな次元に高校ダンスの可能性を引き上げる日大明誠の斬新なアプローチ。

ジャッジがどこを見て、どう評価するかによって、この日の結果は変わってきたかもしれない。

ジャンルはジャズからヒップホップやオールドスクールまで、系統は創作系とストリート系とそのハイブリッド系、作風もパロディものから抽象作品まで、高校ダンスは本当に多種多様で、まるで異種格闘技戦のような様相だ。

という状況だから、ジャンル違いやコーチ作品/生徒作品で、カテゴリーを分けるべきだ、という意見も関係者から出ているが、だからこそ、面白いのだろう。その多様性だからこそ、世間一般にも伝わる力が高校ダンス部にはあるのだ。

勝敗は時の運、ジャッジ次第という見方も確かにあるが、真に圧倒的な作品は誰が見ても突き抜けているものだ。評価ではなく、観客の大きな感動が問答無用の結果につながっていくからだ。

そして、本当に大事な価値は結果ではなく、「過程」にこそある。
各々が悩み抜いた時間、皆でぶつかり合い磨かれた絆、流された汗と涙…。

この大会に臨んだ全チームが、その価値を実感し、今後の人生に繋げていくことこそがダンス部大会の最大の意義だ。本大会もそのための挑戦の場であり、ビッグステージである状況を今後も望みたい。

文=石原ヒサヨシ(ダンスク!)

 

 



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