「今できることを思いっきりやってください!」世界的ダンサーTAKAHIROのインタビューが熱い!

2015.09.30 INTERVIEW

〜「個性」は自分の内側から出てくる力。それぞれの学校の個性を見つけてほしい〜

●今のヒップホップダンスには、「SWAG」と呼ばれるようなスタイルが流行っていますが、それについてはどう思いますか?

○中指が立っていなければいいと思います(笑)。ダンスは、学校の中では体育に入っているけど、本屋へ行けば芸術のコーナーにあるので、体育だけど芸術であってもいいと思っているんです。ダンスをやる理由が体を動かしたいというのなら、体操部でもいいのかもしれない。とにかく、技術、構成、チームワーク、個性をすごく大事にしたいですね。昔より今の時代の方が劣っている部分が1つあるとすると、上手くなればなるほど似てくる傾向にあります。上手いチームを見ていると、なぜか似てきたりする。昔は、踊っているうちにそれぞれが違う方向へ行ってしまって、全然違うものになっていたもの。今の子たちは、情報がたくさんある中で1番良いものを見ることができるので、勝つためのデータが平均化されるんです。だから、学校の名前がジャンルになってしまうくらい突き詰めると芸術として面白くなるし、そうなるよう期待しています。「上手くなればなるほど、それぞれの学校が似てくる」が「上手くなればなるほど、それぞれの学校が違ってくる」になって欲しいですね。

●まるで日本と本場アメリカの違いのようですね。

○アメリカはとにかく個性! 日本は、ダンススタジオへ行き、技術を得て、上手い人のダンスや流行っている人のダンスを見て「今これがイケているんだ!」ということを把握し、取り込むのが上手。ただ、これらを外へ吐き出す力がアメリカは強いんです。“個”が強くて周りと共通するものがないので、ダンスにとって共通言語であるバレエは知っておくべきだし、JAZZもHIPHOPも共通の基本的なスキルは覚える。その上でそれぞれが持っているスペシャルなスキルを活かすんです。みんなで1つのものを作るダンス部にとっては難しいことかもしれないですね。

●入ってくる情報を仕入れた上で、それをどうするかを考え直すということですか? 

○はい。ただ、すごく難しいんです。これまで多くのコンテストの審査員をしていますが、一度だけ満点をつけたことがあります。それは、「西葛西ダンスクルー」。彼女たちの熱意が形になり、個々の実力が非常に強く、同じようなことをしているチームは他になく、女子がブレイクであそこまで魅せられるチームは唯一無二! 音取りもしっかり決めていたからビックリしました。

●ところで、ダンス部の練習現場はご覧になったことはありますか?

○はい。思ったよりも環境が良くないと思いました。音響が悪い広い体育館の角や食堂、教室でやっていたり、いつも鏡が100%ある環境でやっている訳ではないんですね。あとは、床環境が良くない。ダンスは膝にも影響があるので本当はもっと良い床で踊ってほしいです。僕がストリートで踊っていた頃はアスファルトにダンボールを敷いていたのでもっと最悪な環境だったんですけどね(笑)。

●練習方法については?

○学生なりにすごく頑張っていると思います。もちろん、僕が言い出したらキリがないですけど、チームリーダーをつけて自分たちでまとめていて、よくやっていますよね。ただ、上下関係のある世界の常だからしょうがないけど、気を使ってお互いを指摘できない環境なんだろうな、とも思いました。とはいえ、昔の自分たちと比べたらすごい組織もあるし、体育館といえども練習場所があるし、ちゃんと教えてくれる先輩や先生がいて環境が整ってきていますよね。そのうち、ダンススタジオ完備の学校も出てくるでしょう!

●最後に、ダンスを頑張っている子、そのシーンや大会を作っている人たちにメッセージをお願いします!
タカヒロTCCジャンプ正面脚クロス
○ダンスは、自己発信と技術鍛錬があり、スポーツとしての身体、クリエイティブ性もあり、ルールがあるから規律を守り、協調性も持つようになる“人”として素晴らしい教育的コンテンツだと思います。そして、ダンスは何歳になっても楽しいです。でも、あの時こうしておけばよかったと後悔することもあるから今できることを思いっきりやってください! 僕たちは、君たちの選択肢が増えるようにこれからも頑張っていきます。将来、輝ける人になってください!



  • コーチング理論を使って自分で自分を鍛える!