ステキのその先へ〜 ダンス部コーチASUKA Yazawaの連載コラム「ホンネとオモイ」#01

2018.02.23 COLUMN

#01:コンフォートゾーン?!

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C)hyacco

ダンス部に所属する皆さん、こんにちは!

私と皆さんの共通項は「ダンス部」

そう、私自身も高校時代はダンス部に思い切り情熱を注いできて、今はその母校である都立狛江高校でダンス部のコーチを務めさせていただいているのです。

ダンスは5歳頃、友達が通っていたモダンバレエ教室に興味を持って始めました。

その後、モダンバレエは高校受験を機に辞めてしまいましたが、小学校4年生の頃にヒップホップを、大学生からはジャズを始め、今でも練習に励んでいます。

部活ではジャンルにとらわれたくない!という精神で、友達や先輩に教わりながら、ある時には見様見真似で、ロックやポップ、ブレイク、パンキングやタット…など本当にいろんなことに手を出しました。

どれもしっかり習ったわけではないので、見せられるものでもないですが、それでもなぜか堂々と取り組んでいたのを思い出します。

とにかく楽しかったんでしょうね。

今はコーチ以外でも教えたり振付したりする機会をいただきながら、有名アーティストさんのMV出演やバックアップ、CMやTV出演など自分が表に立つダンサー活動をしています。

私が母校でコーチを始めてからは8年。

一緒にコーチをやっている相方のTomokoとは高校時代にダンス部で出会い、10年前からのコンビです。

ダンス部に所属している当時からずっと、顔を合わせればダンス部のことを話し、今も変わらず狛江ダンス部のことを話し続けています。

仕事の現場で会った帰り道も、プライベートで遊びに行った時も、気付けばやっぱりダンス部のことを話してしまっています。

今も昔も私たちの「青春」なんだと思います。

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▲ASUKA Yazawaが手がけた狛江高校の作品「黒蝶」

今では狛江高校は入賞を目指して志高く頑張る日々ですが、コーチに就いた当時はダンス部を強くしたいという思いがあったわけではありませんでした。

今と違って、当時はダンス部大会が盛んではなかったし、そもそも大会があること自体把握していなかった状況だったと思います。

ただ、「関わるからにはダンス部全体のスキルをどうにか上げていきたい」という気持ちは強く、今思えば、静かにいろいろな改革をスタートさせていました。

「それなりにイイね」

で済ませてしまっては終わりだと思っていました。

やるからにはとことん!

その思いがあったから私はとにかく上のレベルを追求していたし、妥協をしませんでした。

そんな気持ちが伝わったのか、部員のみんなは必死にその場所に向かってきてくれたし、泣くほど悩んで、泣くほど練習して、泣くほど嬉しい達成感を味わうまでついてきてくれました。

そんなみんなの姿がさらに私の思いを強めて、またさらに上を求めて…という相乗効果で、どんどん私と部員とのキャッチボールの難易度は上がっていきました。

気づけば、初心者も経験者も関係なく、1人1人がダンサーとして、私もみんな自身も大きく求めるようになりました。

とは言え、その中でも

「今これは求めなくていいか…」

という指導の取捨選択はダンス部の状況では存在します。

でも、それすらも私の中では「妥協」なのだと気づきました。

「コンフォートゾーン」から抜け出せない自分自身に気づくのです。

コンフォートゾーンとは…「居心地の良い場所」。

楽しい仲間、楽しい練習。その中で作られる作品。そのレベル。

もし、もっと上のレベル、新しいチャレンジをするならば、そのコンフォートゾーンを抜け出して、次のレベルのコンフォートゾーンをみんなで作っていかないと向上はしていきません。

当然、新しいチャレンジにはワクワクな期待感と同時にドキドキの不安感もつきまといます。

例えば、みんなで踊りこみをしている時、少しのズレや少しの違いを感じ取ったとします。

「気になるけど、ちょっとしたことだからいいか…」

「他にやることあるから、今は言わなくていいか…」

は結局、現状維持につながってしまいます。

ちょっとの違和感は実は大きな壁なのです。

波風立てたくない気持ちもわかりますが、問題点に気づいた人はそれを指摘する責任があると思いますし、勇気をもって伝えて、全体のコンフォートゾーンを上げていかないと、いつまでも景色は変わらないまま。

ステップアップにはつながりません。

まずは今あるコンフォートゾーンを全員で共有し、さらにひとつ上のコンフォートゾーンをイメージしましょう。

「注目されて目指される存在でありたい」

「全国大会で優勝争いできるチームになりたい」

最初は大きな壁だと感じても、やっていくうちにしんどさが増してきても、新たな一歩には当然、それはつきまとうことなのです。

誰でもある当たり前の不安の感覚。

まずは、その不安から逃げないことから、新しい一歩は始まります。

ASUKA Yazawa

つづく

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C)hyacco



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