FISHBOY直伝!史上初!群舞のフォーメーションのコツを完全図解!
2020.03.11 DANCE
※『ダンスク!』2020年2月号より転載
FISHBOY
プロフィール●オリエンタルラジオの 中田敦彦の実弟であり、「武勇伝ネタ」は彼のダンスから生まれたというエピソードも。青山学院大学を卒業後は、ポップダンスを武器にするプロダンサーの道へ進み、2009年の世界大会「JUSTE DEBOUT」で優勝。オリラジと組んだダンス&ボーカルグループ「RADIOFISH」では振り付けを担当。ダンス番組ではわかやすく論理的な解説で「ダンス界きっての頭脳派」として評価を得ている。最近ではYouTube チャンネルをスタートさせた。
はじめに〜フォーメーションは「5人」の陣形が基本!
大人数のフォーメーションを考えると、頭が痛くなる。そんな人は多いと思います。
フォーメーションということで、僕がダンス以外に思い浮かぶのは戦国時代の「軍」の配置です。
『キングダム』という漫画は知ってますか? 山崎賢人くんが主役で映画にもなりましたよね!
そこでは中国の春秋戦国時代を描写していて、ダンスのステージとは比べ物にならない人数の人たちが
陣形を組んで大勢で両者ぶつかり合っています。
大勢ですから、大勢の人数で陣形を組んでるのはもちろんなのですが、
実は大切にしてるのはその中の「5人ずつのチーム」の陣形だったりするんです。
5人の陣形が沢山重なってあの大勢の陣形になってるんですね。
何百人もの大勢を、5人ずつのチームの集まりと考えることによって戦いを有利に運んでったなんて面白いですよね。
僕らダンサーも同じく、大人数のフォーメーションをあらためて1〜5人の基本の型の集まりとして考えれば、
フォーメーションを展開と共に作りやすくなるんです。
今回は、基本の型を12個教えちゃいましょう。
この型をそれぞれの人数に当てたものを基本陣形(基本フォーメーション)といいます(下図参照)。
1〜5人での基本フォーメーション
1人
>>一人の場合はステージの立ち位置によって印象を変える。フォーメーションは存在しないからここでは割愛。
2人
>>2人構成で使えるのは縦イチ、横イチ、スラッシュ、逆スラッシュの4つ。基本陣形はこの4つ。
【縦2人】重なるように並ぶ。上体は重ね合わせ腕だけを異なる動きにして見せると効果的。
【横2人】基本形。コンビネーションやユニゾンで見せたり、2人の距離感でも印象が変わる。
【スラッシュ2人】縦か横から変化を加えたいときに
【逆スラッシュ2人】スラッシュ←→逆スラッシュを前後の動きで交互に見せても面白い。
3人
>>ここでは縦イチ、横イチ、スラッシュ、逆スラッシュに加え、ショットとVが登場。基本陣形は型の数のまま、6つ。
【スラッシュ3人】3人だとセンターを中心にした見せ方が考えられる。
【逆スラッシュ3人】フォーメーションに奥行きや立体感をもたらす。
【横3人】安定感のある陣形。基本、群舞は奇数人数のほうが構成しやすい。
【縦3人】以上4陣形をグルグルと円で回しながら見せるのも面白い。
【ショット3人】奇数人数で頻出する陣形。センターを活かしたり、迫力を演出できる。
【逆ショット3人】広がりや奥行き感を演出できる形。
4人
4人になると3人の時の6つの型に加えてテレコとサークルが生まれ、8つ。ここでようやく、型の数より陣形の数が多くなり基本陣形は10個となる。
【スラッシュ4人】左右と奥行きの展開を楽しめるお得な陣形。そのまま斜めに進んでも面白い。
【逆スラッシュ4人】同じく、左右と奥行きの展開を楽しめるお得な陣形。
【ショット4人】線対称な陣形となり、センターで前面に出てくる。2トップの動きが目立つ。
【逆ショット4人】全体を見せる上ではバランスの良い型。
【テレコ4人】全体を見せる上ではバランスの良い型。次の展開も作りやすい。
【サークル4人】4人の場合サークルというよりは正方形。中央を向き合ったり、周ってトップを交代したりして遊ぶ。
【横4人】スタートや最後にやることで「こんな4人でやってますけども!」という紹介の意味も持たせられる。
【縦4人】2,3人目は左右に展開するとして、4人目がどう動くかが1つのポイント。
【四角4人】サークルと同じ
【テレコ4人】やや広がりを持たせたテレコ。