【写真入り全チームレポート】第15回ダンススタジアム:ビッグクラス優勝は大阪府立久米田高校

2022.08.18 HIGH SCHOOL

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中央大学杉並高等学校(愛知)
オタクをテーマにしたコミカル作品。
展開のスピード感と表情とノリで勝負!

 

帝塚山学院高等学校(大阪)
淡々とした中に静かな感動が伝わる芸術作品。
スローに踊るからこそ光る技術・表現力は帝塚山ならでは。

 

福岡大学附属若葉高等学校
超高校級の創作ダンス作品が続く。
昨年優勝チームによる、躍動感と歓喜に溢れた王道の創作ダンス作品。

 

日本大学明誠高等学校(山梨)
スタイル系ヒップホップをベースに、音ハメだけでない歌詞ハメ、フォーメーションや展開が同校ならではの淡い青春感を醸し出す。

 

東京都立足立高等学校
ドラムラインをテーマに統率感を押し出した展開が心地よい。
フォーメーション展開や後半のユニゾンの精度に課題が見えた。

 

同志社香里高等学校(大阪)
ワックに音感表現にドラマティックなエンディング、同志社香里らしい迫力のパフォーマンス。

 

広尾学園高等学校(東京)
指先まで行き届いたジャズ表現だけでなく、ストリートなグルーヴ表現が同居しており、飽きさせない構成。どことなく都会的なスタイルだ。

 

沖縄県立浦添高等学校
沖縄らしい水色の衣装にさわやかな笑顔、テーマ「挑戦」の通り、初々しく爽快なパフォーマンス。

 

千葉敬愛高等学校
昨年のコロナによる出場キャンセルの悔しさを胸に。
随所にソロを効果的に使って目線を散らす構成、パッションとユニゾンの強さが印象的だ。

 

京都文教高等学校
1970〜1980年代の黒人ソウル文化をファンキーなロックダンスで表現。
展開も素早くバラエティ豊か、一息で楽しめるストリートダンスのエンタメ作品だ。

 

樟蔭高等学校(大阪)
AIやロボットとの対峙という切実なテーマを、同校にしては荒いビート曲で矢継ぎ早に展開。
混乱が生む抽象世界がやがてテーマと重なり合う。

 

山形県立天童高等学校
オールドスクール定番「Just Begun」に乗せて、丁寧にロックダンスを展開。フレッシュなチーム。

 

神奈川県立横浜平沼高等学校
日本人形の呪いをテーマにしたホラー作品。
エンディングのユニゾンの説得力が素晴らしい。

 

大阪府立久米田高等学校
地元岸和田名物のだんじりをテーマにした勝負作。
自分たちにしかできないダンスを見事に体現。くめだんすの集大成だ。

 

東京都立狛江高等学校
今年の狛江は、体から音を弾き出すことと、スイング感がテーマ。
群の伸び縮みとユニゾン力が素晴らしい。

 

日本女子大学附属高等学校(神奈川)
クレオパトラの生涯をテーマにした作品。
体の効きと表現力が印象的。配役をつけたチーム構成でも良かったか。

 

京都聖母学院高等学校
三角フォーメーションと音感表現、手振りを中心にした展開が印象的。
女性の凜とした強さを表現した。

 

東京都立町田総合高等学校
HIPHOPにスタイリッシュかつシュールな衣装と演出を乗せた。斬新で面白いアプローチだ。

 

桜丘高等学校(愛知)
ビッグクラスはジャズチーム、フロアムーブを多用した独創的な振り付け。
体幹の強さを感じさせる。

 

神奈川県立市ケ尾高等学校
虎をテーマにした作品。スピーディな展開で圧倒するが、やや詰め込みすぎな感があるか。

 

如水館高等学校(広島)
しっかりダンスも見せるキョンシーのパートから、ソウルダンスの世界へ急変。
2つのネタを繋げたような作品。

 

大阪府立泉陽高等学校
相当な練習量を感じさせる群舞。
出ハケを使わないボリューム感とユニゾンのパワーが素晴らしい。

 

川口市立高等学校(埼玉)
忍者をテーマにした独創的な動きが印象的。
ポーズの連続にならないようダンス的な見せ方を意識したい。

 

実践学園高等学校(東京)
ハリーポッターの世界をヒップホップダンスに乗せて表現。
テーマやビジュアルがキャッチーだっただけに、ダンス自体をもう一つ工夫したい。

 

愛知工業大学名電高等学校
リリカルなジャズを緻密な構成で見せる。
ソロ、群舞、パート分けと焦点の当て方が巧みで、ストーリーもしっかり伝わってくる。

 

関西大倉高等学校(大阪)
アーティスティックでシュールな意欲作。
抽象的な批評精神も感じられ、問いかけを残すような作風はまさに芸術的だ。
高校ダンスを新たな次元へと導くような、今大会最大のサプライズ。

 

 

結果

 

優勝:大阪府立久米田高等学校
準優勝:関西大倉高等学校(大阪)
第3位:帝塚山学院高等学校(大阪)
第4位:千葉敬愛高等学校
第5位:京都聖母学院高等学校
第6位:福岡大学若葉高等学校
第7位:東京都立狛江高等学校
第8位:大阪府立泉陽高等学校

ストリートダンス協会賞:大阪府立箕面高等学校
産経新聞社賞:大阪府立汎愛高等学校
FOD賞:愛知工業大学名電高等学校
エースコックスーパーカップ特別賞:京都文教高等学校
審査員特別賞:光ヶ丘女子高等学校(愛知)

 

総評

スピード進化していくダンス部大会で勝つためには

GENDAI(ビッグクラス審査員)

高校ダンス部コンテストの審査員を何度かやらせていただいていますが、今や全体のスキルは部活動の域を超えていると思います。

例えば、優勝した久米田高校は素晴らしいチームですが、このレベルが数年も経てば平均レベルになるのかな、というぐらいのスピードで進化していくんじゃないでしょうか。

そういう意味での今後ということで、より高いレベルのアドバイスをいくつかさせていただきます。

まず、まだまだ既視感のあるパフォーマンスが多いと思いました。
いわば「こう来たら、こうなるだろうな」というのが予測できてしまう。
もっと常套に対するサプライズや考え方の掛け算が欲しいところです。

あと、ユニゾン50秒の規定がありますが、それを冒頭で消化する意識ではなく、もっと引っ張って最大効果的に使いたいと思いました。
また、パートごとに同時進行で進んでいく踊り分けの構成も多かったですが、あれは作り手の目線の場合が多くて、見ている側はやや見ずらかったりする。
エンターテインメントは常に観客の目線でなくちゃいけないと思います。

あとコンセプトとテーマの違いを知って欲しいです。
何かに扮するのがテーマだとしたら、それをどう捉えて深掘りしていくのがコンセプト。
例えば、忍者に扮するのがテーマならば、それがどういう忍者なのか色付けしているのがコンセプトです。コンセプトには作り手の想いやメッセージまでも含まれるわけです。
その意味で、2位の関西大倉高校の表現には明確なコンセプトがありました。

多少厳しいことをアドバイスしましたが、これから勝つにはそこまで突き詰めていかないといけなくなると思いますね。

皆さんのこれからの作品作りを楽しみにしてます!

 



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