福岡大若葉が初出場で優勝!第14回ダンススタジアム全国大会ビッグクラス全チームレポート!

2021.08.26 HIGH SCHOOL

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横浜創英高等学校(神奈川)
大人数でのヒップホップをどう見せるかにおいての良いバランス例。特にストーリーの乗せ方がセンス良い。

 

安城学園高等学校(愛知)
こちらはヒップホップのファニーな面を強調。初心者もいるのだろうが、練習量とチームワークでカバーしているようだ。

 

東京都立狛江高等学校
キュートなエキセントリックさ、とでも言うべき狛江の真骨頂が発揮された作品。フォーメーションも変幻自在で観客をまさに蜘蛛の糸に包み込んだ!

 

大阪府立泉陽高等学校
J-POPのメッセージにハメた等身大のパフォーマンス。目線と正面へのエネルギー放出を意識したい。

 

同志社香里高等学校(大阪)
連覇王者のボリューム感と貫禄あるパフォーマンス。厳しい見方をすれば、今後は自分たちのスタイルをどう破っていくかが課題か。

 

川口市立高等学校(埼玉)
関西の強豪校を思わせるような激情型のパフォーマンス。苦しみを受け入れ困難に立ち向かっていく様子が伝わる。

 

樟蔭高等学校(大阪)
黒鳥をテーマに、シアトリカルで神秘的な演舞。まさに「蠢く」という群の身体性と表現力が図抜けている。

 

第14回ダンススタジアム(日本高校ダンス部選手権)
ビッグクラス【結果】

優勝:福岡大学附属若葉高等学校(福岡)
準優勝:大阪府立久米田高等学校(大阪)
優秀賞:
鎮西高等学校(熊本)
東京都立王子総合高等学校(東京)
叡明高等学校(埼玉)
帝塚山学院高等学校(大阪)
同志社香里高等学校(大阪)
樟蔭高等学校(大阪)
※優秀賞は出場順です。
審査員特別賞:東京都立狛江高等学校(東京)
エースコックスーパーカップ特別賞:日本大学明誠高等学校(山梨)
povo賞:福岡大学附属若葉高等学校(福岡)
産経新聞社賞:大阪府立堺西高等学校(大阪)
(社)ストリートダンス協会賞:天理高等学校(奈良)

【石原ヒサヨシ編集長〜つぶやき】

>>同志社香里の連覇の影響か、あの手法で作品を組み上げてくるチームが多く、それらの印象が重なってしまってました。どの世界でも競技者が増えレベルが上がると、勝てる方向で似てくる傾向があり、シーンとしては個性が埋もれてしまう。もっと「らしさ」の追求を!

>>どのチームも練習時間が取れなかったようで、ユニゾンや微細の表現に踊り込みが足りなかった「余白」が見えてしまいました。そこを補う一つは「気持ち」です。如何に自分以外のメンバーを感じ取れるか。「心を1つに」は単なる標語ではなく技術の一つなんですね!

>>今大会も「ストリート系vs創作系」という対比構造が見えました。言い換えれば「フリースタイルvs伝統芸術」です。それぞれが自分たちの枠からブレイクスルーするには、相手の良さから学ぶことではないでしょうか。

>>この記事を作るために数100枚の写真を選別するわけですが、良いチームは写真が選びやすい! ハズレの写真が少ないのです。これは、シルエットの綺麗さと揃い、ポージングの印象度とバリエーション、エネルギーの大きさを裏付けるところなのです。

>>技術は表現の幅を広げるためにあり、グルーヴは観客と共有するためにある。どちらも「つながる」ためにある。エゴイスティックな技術やグルーヴは逆に観客との距離を作ります。自分たちの最大の武器でシンプルにアクセスすること、これが出来たチームが勝つんです。

>>創作ダンス系のチームにより、特に感じるようになったのが「群の身体性」です。群舞がまるで1つの生き物のように、自在さやパワーを持ち、巨大な塊として観客に何かを訴えかけます。もちろんヒップホップでもできます。揃っているだけではなく、群がどんな意思を持っているかを意識することなのでしょう。

>>この全チームレポートで私は、時に厳しいコメントをすることがあり、それに対して反論をいただくことがあります。どんな競技でもその良さを広く伝えるためには、しっかりとしたジャーナリズムが必要だと考えてます。私は経験と知識と愛情を持って、良いも悪いも高校生たちのダンスを「批評」しています。批判ではありません。そして、結果や批評を受け入れる経験は若者の成長につながり、社会で強く生きていくチカラに変換されると確信しています。

(石原ヒサヨシ)

来年もがんばってください!



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