【写真入り全チームレポート】第15回ダンススタジアム:スモールクラス優勝は山村国際高校

2022.08.17 HIGH SCHOOL

<<前半より

 

城西大学附属城西高等学校(東京)
強めの音で情熱的なダンスと激しいフォーメーションチェンジ。
やや動きに硬さが見られるのが課題点か。

 

仙台城南高等学校(宮城)
レペゼン東北の常連校はミドルスクール調のヒップホップで攻め立てる。
個々の個性も光るが、チームとしてのユニゾン力も強い。

>>ダンスク!TV:仙台城南の練習

 

昭和第一学園高等学校(東京)
ソウルダンスでフィメールダンサーのカッコ良さを強調。
振り付け・構成・チームワークどれも素晴らしい。

 

京都文教高等学校
開放感とメッセージ性の強いジャズダンスチーム。
メンバーの個性が伸びやかに描かれている様が心地よい。

 

沖縄県立名護高等学校
こちらも表現性の強いチームで、邦楽曲を使っているため高校生の等身大が伝わってくる。
ダンスを活かすダンス以外の所作が巧い。

 

大阪府立河南高等学校
こちらもアクティング要素が強く、ダンスとのバランスも良い。
多彩なフォーメーションでの見せ方もうまい。

 

北海道札幌月寒高等学校(北海道)
こちらも多彩なフォーメーションチェンジで楽しませてくれた。強いパッションも印象に残る。

 

目黒日本大学高等学校(東京)
スモールクラスでボリューム感を最大限にする冒頭の横一列の「睨み」がうまい。
大きく/小さく、精/動のメリハリが素晴らしく、スタイル系HIPHOPの旨味を存分に見せてくれた。

>>ダンスク!TV:目黒日大の練習

 

香里ヌヴェール学院高等学校(大阪)
和の三味線サウンドに強く合わせたダンス。
衣装替えもあったが、メンバーの線の細さが逆に際立ってしまったか。

 

桜花学園高等学校(愛知)
アダルトなムードを作った冒頭から、スキルフルなダンスと表現力で引き込む。
高校生の表現力とは思えないほどの高レベル。

 

神奈川県立百合丘高等学校
神奈川のストリート古豪。掃除夫というコンセプトはあるものの、それが不要に思えるほどダンス自体の説得力がある。チームワークも良い。

 

常磐高等学校(福岡)
運動会の定番クラシックにLOCKダンスを乗せるという斬新なコンセプト。
煌びやかな衣装も印象に残る。

 

初芝立命館高等学校(大阪)
昨年優勝校の感動的な演舞。
生きる歓びをテーマに、躍動感あふれるダンスと構成力で見せる。

>>ダンスク!TV:初芝立命館の練習

 

浪速高等学校(大阪)
こちらも躍動感が印象的なロックダンスチーム。
フォーメーション変化やコミカルなアクティングが効いている。

 

高知中央高等学校
昭和シティポップの乗せてさまざまなダンスを繋いでいく斬新な作品。
違和感が逆に印象に残る。

 

大阪府立渋谷高等学校
1990sヒップホップの魅力全開。
曲と音取り、黒パーカ衣装とのマッチングなどトータルバランスも良い。

 

日本体育大学桜華高等学校(東京)
メキメキと実力をつけてきた桜華高校は、マスク姿での不穏なヒップホップ表現。
そしてマスクを外してからの多彩な表現や表情が鮮やかに印象に残る。

 

京都両洋高等学校
小気味良いLOCKダンスとスピーディな展開。そして輝く笑顔で一気に最後まで見せ切る。

 

羽衣学園高等学校(大阪)
スモール優勝実績のある同校は、ジャズをベースにした技術レベルが高く、見せ方や展開に工夫が感じられる。
激しい息遣いも演出として効果的だ。

 

山村国際高等学校(埼玉)
吸引力のあるコンセプトで、不穏なムードの前半からドラマティックな後半の展開へ。
終始、息を呑むようなプロレベルの作品。

>>ダンスク!TV:山村国際の練習

 

樟蔭高等学校(大阪)
創作×ストリートのダンススタイルと神秘的な作品。
中盤のやや混沌とした抽象表現が審査員にどう捉えられるか。

>>ダンスク!TV:樟蔭高校の練習

 

東京都立小山台高等学校
キラキラ衣装と映画ドリームガールのコンセプトで華やかに見せる。
華やかさと品の良さを感じさせる作品だ。

 

東京都立東大和高等学校
ゲーム音楽にイカつめのヒップホップというコンセプトが消化しきれていなかった点と、やや詰め込みすぎな構成に改善の余地ありか。

 

豊田大谷高等学校(愛知)
純和風な冒頭からエキセントリックに変化していく演出が面白い。
独自の世界観を持ち、今後の作品展開にも期待したいチームだ。

 

四條畷学園高等学校(大阪)
アフリカ系民族をテーマに作品を構成。ポージングの独創性はあったが、 ややダンス成分を見せきれていなかったか。

 

品川エトワール女子高等学校(東京)
シヴァ神をテーマにした民族的な作品。
ジャズをベースにした表現とフォーメーション変化で会場を引き込んだ。

 

結果


優勝:山村国際高等学校(埼玉)

準優勝:豊田大谷高等学校(愛知)
第3位:常磐高等学校
第4位:新潟清心女子高等学校
第5位:日本体育大学桜華高等学校
第6位:大阪府立箕面高等学校
第7位:桐光学園高等学校
第8位:愛知工業大学名電高等学校

ストリートダンス協会賞:大阪府立福井高等学校
産経新聞社賞:目黒日本大学高等学校
FOD賞:羽衣学園高等学校
エースコックスーパーカップ特別賞:柳川高等学校
審査員特別賞:京都府立山城高等学校

>>全チームの順位と得点はコチラ

 

総評

 

東西の差が縮まった15年目の大会

石原ヒサヨシ(ダンスク!)

一昨年、昨年と、コロナ禍でのリスクを顧みず開催を決行したダンススタジアム。賛否両論はあったろうが、その決断は、ダンス部を止めないため、学生のためを思えば、本当に賞賛に値することだと思う。

今年は、近年に比べればコロナ対策にも慣れ、練習時間も確保できた状態でのパフォーマンスが多かったようで、全体にレベルも高く、多様なダンススタイルや作品が見られた。
いつものパシフィコ横浜が改修中ということもあり、会場は東京ガーデンシアター。天地に長い立体構造のため、これまでとステージの見え方が異なり、演者としてはやや圧迫感を感じる不慣れな面もあったようだ。

まずスモールクラスではヒップホップ勢の多さが目立った。そしてヒップホップへの演出やテーマの乗せ方も多様になってきている。
また、関西を中心に全国大会としては新しい顔ぶれが多く、開催15年目を迎えた時期で、ダンス部の勢力図も徐々に変わってきているようだ。

スモールクラスで優勝した山村国際は、関東のダンス部としては初の全国制覇であり、「西高東低」と言われていたこれまでのダンス部の状況を思えば、これは快挙に値することだ。
技術と表現に長けた西日本、演出と作品力に長けた東日本と、その総合力は拮抗しており、もはや東西での差はないと感じた大会でもあった。

ビッグクラスは、ストリート系、創作系、エンタメ系、それぞれのスタイルが異種格闘するような様相であり、また抽象表現のストリート作品やダンス力のあるエンタメ作品など、ハイブリッドなスタイルの学校が現れているため、ますます審査(審査員の選出)は難しい状況になってきている。

その中でビッグクラスで優勝したのは大阪府立久米田高校。筆者としては、久米田とは昔から親交もあり、何度も日本一まであと一歩の悔しさを見てきただけあって、念願の日本一には胸が熱くなった。しかも、市制100周年を迎えた地元岸和田の「だんじり」をテーマにした勝負作での戴冠。メンバーの「信じる気持ち」が偶然と必然を引き寄せた、美しいドラマがあったように思う。

そう、ダンス部大会にはドラマがある。
優勝した学校だけじゃなく、参加した学生すべての一生懸命にドラマとストーリーがあるのだ。

それを一生の宝物として、みなさんの未来に活かして欲しいと思います。

ダンス部の皆さん、関係者の皆さん、ご家族、応援してくれた皆さん、本当にお疲れ様でした。

 

 



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